僕が2ちゃんねるを捨てた理由

僕が2ちゃんねるを捨てた理由 (扶桑社新書 54)

僕が2ちゃんねるを捨てた理由 (扶桑社新書 54)

(2009-05-31読了)

2ちゃんねるはなぜ潰れないのか」に続くひろゆきの本.最後に土屋敏男との対談あり.ゆるく読める.慣れたせいか,ひろゆきの考え方が顕著に出ている.2ちゃんねる譲渡についても最初の方に言及している.

以下,雑多なメモ.

学生時代のときに日経新聞を購読していたらしいのだけれど,もったいないからという理由で3時間くらいかけて全て読んでいたらしい.無料でもらえる資料は電話してもらっていたという.調べ魔,聞き魔の性格を表すエピソード.

日本語コンテンツが多いのは,日本語サイトの広告単価が世界で一番高いから.いろいろな国の人間が適当な日本語でスパムブログをつくって広告収入を得ている.(p.92)
どうやってこれを知ったのだろう...

SNSのような1対1がコミュニケーションを取れる仕組みを危険視している.最近問題になっているSNSがらみの犯罪などが起こってしまう.

また,WinnyのようなP2Pソフトを用いた違法ダウンロードが問題となっているが,仕組み上取り締まることが難しい問題に対して「問題である」と言い続けるより,解決することが難しいならば,それありきで次の手を考えればいいじゃない,という意見を持っている.
基本的に「建設的な方向に持っていく」ことを重視するということがわかる.

ネット企業の上場は失敗するとも言っている.上場企業は株主のために成長をとめることが許されない.ネット上の潜在顧客はせいぜい1000万人程度で,ネットにおける有料コンテンツ事業が成功している例がないため,どんなにがんばっても長続きはしないだろうという考えに基づく.最近ではmixiの上場後の行動が例.

デモンズソウル」というゲームを例に挙げて「カジュアルな仕組みづくり」を説明している.オンラインでユーザ同士が「この先に罠があるよ」というような情報を交換することができるのだが,中には相手をはめるために嘘をつくユーザもいるのだという.そこで,メッセージの評価システムを採用し,ユーザはいい評価のメッセージを書くとキャラの体力が回復できるようにしているという(p.220).このような「自然な仕組みづくり」は興味深い.

メモ

  • ネットが得意なこと,テレビが得意なこと.ネットはオンラインゲーム,テレビはパッケージゲーム
  • 四マス=四大マスメディア (新聞,雑誌,テレビ,ラジオ)
  • ファーストウインドウ,セカンドウインドウ
  • 韓国で経済予測を的中させて逮捕されたニート