ホリエモン×ひろゆき 語りつくした本音の12時間 「なんかヘンだよね・・・」

(2009-10-11読了)

ホリエモンひろゆきの対談内容を書き起こしたもの.6つのトピックについて二人の対談内容が書かれている.読んだ感想は,ふたりとも思っていたよりもまともな人間ということがわかった.
以前の読書感想にも書いたけれど,僕はどちらかというとひろゆきの考え方に近いと思った.


以下はあくまで感想であり,ホリエモンの考え方を否定するものではない.

ホリエモンが「納豆はおいしいとは思わない,納豆を好きという人は健康に良いからといって,おいしいからという理由を答える人は少ない.けれど,おいしくて健康に良い食べ物は他にもたくさんある」と述べる箇所がある (p.132).

本を読んでいるときに隣にいた友人に「納豆好き?なんで?」と聞いたら「おいしいから」と答えた.僕もおいしいから好きなんだと思う.ホリエモンは福岡出身ということだけれど,九州の人はあまり納豆を食べないのかなぁ.

これを読んで,人を動かす質問力で紹介された「誤導尋問」の話を思い出した.例えば,上述の納豆を好きな人に納豆が好きな理由を聞く際に「おいしい食べ物は他にもたくさんあるのに,納豆をなんで食べているの?」という形式の質問をすれば.「だって身体にいいから」と答えたくなる.納豆を愛していない限り「おいしいから」とは答えづらいだろう.(僕もおいしいからと答えるだろうけれど)

納豆の例のように,本書の対談において,ホリエモンは世界の一部を切り出して,主観的事実に基づいて持論を展開する,というスタイルが目立った.煽るためなのか,そういう性格なのかわからない.本で読むと割と突っ込みどころ満載だけれど,続けざまに言われると反論できないのかなぁ.個人的には,もっとぶっ飛んだことを言ってほしかった気もする.



全く本質的ではないので,どうでもよいのだけれど,この箇所はスルーすることができなかった.

ホリエモンがグーグルに言及する際に,グーグルはデータセンタ設置費用が安価で済むため,大量のサーバを用いたサービスが可能な環境に拠るものだと言及した際の発言

堀江 それで,オバケサーバーでグレップ (テキストファイルから文字列を検索するプログラムの名称) みたいなことをやっているだけ.
(pp.200-201)

それなんてShunsaku(*1)?せめてlocateと言ってほしかった...

  • (*1) Shunsaku: 富士通製のXML検索エンジン.インデックスを作成することなく有限状態オートマトンを用いるAC法に基づいたオリジナルの逐次検索手法を使って,必ず一定のレスポンスで検索結果を返すことができる.マシンを大量に用意することによって逐次検索あたりの処理時間を短縮する.複数のクエリをまとめて処理する山の手線方式を利用している.
    • 僕の記述は正確ではない可能性があるので,詳しくは公式ページを参考.