2011年を振り返る
(これを書いているのは2012/1/1なので) さて1日遅れになってしまったけれど2011年を振り返ってみる.
2011年は4月から仕事の内容や進め方が大きく変わり,慣れない仕事にひぃひぃ言いながら過ごした.周りの皆様のサポートのおかげでなんとか峠を超えることができたものの,本当にしんどい一年だった.辛い経験は記憶から消える性質なのでほとんど忘れてしまったけれど,日記を眺めると今年は4月以降なかなか大変な日々を過ごしていたようである.自分自身にもっとしっかりやれよと同時にお疲れ様といいたい.
2011年の抱負の振り返りを行った後に,2011年を仕事関連,勉強会関連,プライベートの3つの観点で振り返ってみる.
2011年の抱負を振り返って
まず初めに抱負をきちんと達成できたかを振り返ってみる.2011年の抱負を読み返すと2011年の抱負としてテーマを3つ挙げていた
- 知見の蓄積と活用
- 自分の色を決める
- 健全な肉体づくり
ちょっと目を背けたくなるが,これは3つとも赤点.特に健全な肉体づくりについてはそれに対する努力もしなかったのでそろそろどうにかしないといけないレベル.今年もぎっくり腰を2回やってしまったし,じゃんじゃん風邪も引いてしまった.筋肉もごっそり落ちてずいぶんと痩せてしまった (そののち,脂肪によって体重は戻った) 僕が昔アメフトをやっていたことなんて誰も信じてくれないレベルに細くなってしまった.
ただ,細かい抱負ではいくつか達成できた目標もあった.たとえば交通違反をしなかった.これは本当に自分で自分を褒めたい.あと,毎日日誌を書くということも,業務や帰宅してからの勉強についてもやったこと,感じたことを記録するようにした.これは振り返りにもとても役に立った.引き続き,記録をつけていきたい.
仕事関連
仕事の成果は「発見探地図エリアダス」という形でなんとか世に出せた.これについては以下のブログ記事に書いた.
研究成果は1本NLP全国大会で発表した以外は,成果と呼べる成果を出すことができなかった.これについてはもっとうまくやれた部分が多くあり,今後うまくやる方法についても色々と方法を計画中.仕事に関することなのでここでは割愛.
仕事を通じて,改めて計算機管理を学び,エラー処理,異常系など,実験のための実装では行わない "ソフトウェア" のコーディングを学んだ.また,単体テストなるものを初めて経験した.Twitter TLなどでみなさまの営みを眺めていると,どうやら実験コードで単体テストを書くのは割と常識のようであり,これについては自分が遅れていただけ,かもしれない.
勉強会関連
週末参加した勉強会についても振り返ってみる.
今年は勉強会には14回参加,うち6回発表を行った.2010年は24回参加,12回発表しているようなので,約半分.参加回数にこだわりはないものの,PRML読書会のような輪読形式の勉強会が減ったのが個人的には気になっている.これが後述するインプット量の低下につながっているのかもしれない.来年はPRML復習レーンが復活するそうなので,とても楽しみ.
各発表に関するブログ記事へのリンクを以下にまとめてみる.
- 2011-12-23 EMNLP2011読み会でCollaborative Ranking: A Case Study on Entity Linkingを紹介しました
- 2011-10-08 SIGIR2011読み会に参加して3.Learning to Rankを発表してきました
- 2011-09-10 TokyoNLP#7で「きれいなジャイアンのカカカカ☆カーネル法入門-C++」を発表しました
- 2011-09-03 ACL2011読み会でQuery Weighting for Ranking Model Adapationを発表しました
- 2011-07-23 DSIRNLP#1で「ランキング学習ことはじめ」を発表しました
- 2011-04-23 TokyoNLP#5で「パーセプトロンで楽しい仲間がぽぽぽぽ〜ん」を発表しました
オンライン学習とカーネル法あたりの話題は一度資料にまとめたかったので,個人的にもお気にいり.SIGIR2011読み会の資料は後でロングバージョンをまとめるといってそのまま放置してしまっている.(まずい,もうほとんど内容を覚えていない…)
徐々に点と点の情報だった知識が線や面になってきて,「自分なりの解釈」ということができるようになってきたと感じている.まだまだ不勉強もいいところだけれど,少しずつだけれど,進歩しているのかなぁと感じることができた.
プライベート
プライベートでは結婚してから初めて1月1日から12月31日を通して経験した.色々あったけれど妻にたくさん負担をかけてしまったなぁと反省している.今年はとにかくプライベートにしわ寄せさせてしまったと猛省.
あとは夏の旅行の前に某@unnonouno先生に薦められたシグマ8-16mmの購入を皮切りにカメラがものすごく楽しくなった.今までよくわからずパシャパシャ撮っていただけだったけれど,レンズを変えるだけでこんなに変わるとは知らなかった.今年は付属レンズ以外のレンズなるものを初めて購入したのを皮切りに以下の3レンズを入手.
- SIGMA 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM
- 彼との出会いがカメラ観を変えた.圧倒的なスケール感を映し出す超広角レンズ.とりあえずコイツで撮影するとカッコよくなる
- CANON EF50mm F1.8 II
- CANON EF-S55-250mm F4-5.6 IS
- 中古で入手した望遠レンズ.まだ彼を有効活用できていない.
カメラは一生の趣味にできるので,少しずつ勉強していきたい.
まとめ
この一年は自分の研究成果が出ない一年だったけれど,それよりもインプット量が著しく減ってしまったと感じている.アウトプット云々は仕事内容やタイミングもあるので,致し方ないけれど,インプット量は自分でコントロールできることなので強く反省.
入社して3年間,凸関数的な学習曲線を描いているように感じていて順調に成長しているように感じていた.しかし,インプット量の減少に伴ってか,2011年は初めて微分値が減少に転じた一年だったと思う.明示的な数字には表れないものの,たまに技術や研究に関する深い話になったときに感じる「ブランク感」には恐怖にも近いショックを感じたのをよく覚えている.
また,2011年になって新たに感じた感覚として後輩たちの存在を強く感じるようになったということがある.入社4年目になると優秀な後輩 (に限らず社外の優秀な若手の存在) がさらに目立つようになり.そろそろ「自分も若手っすからー」という甘えができなくなってきた.彼ら/彼女らが自分の年齢になったときに到達しているであろう高みを考えるとぞっとするようになった.だから具体的にどうする,というわけではないけれどこんな心境の変化がありました,ということでメモ.
さて,ここにはひとりずつお名前を書ききれないけれど,2011年も多くの方々に本当にお世話になりました.心よりお礼を申し上げます.来年もどうぞよろしくお願いします.