書く技術・伝える技術

書く技術・伝える技術―目からウロコのビジネス・ライティング (スーパー・ラーニング 7)

書く技術・伝える技術―目からウロコのビジネス・ライティング (スーパー・ラーニング 7)

(2013-04-08読了)

最近ライティングに関する勉強を再び始めて特にパラグラフライティング系の本を読んでいる.以前,倉島保美氏の本を眺めたときにとてもわかりやすい印象があったので倉島保美氏の書籍をいくつか購入.まず本書を読んでみた.

パラグラフライティングでは,パラグラフ単位で文書を構成する.パラグラフのはじめには,パラグラフの要約文を書く.1パラグラフ1トピックと言ったことは教科書どおりの知識としては知っていた

パラグラフ構成を検討する際には,以下の4点に気をつける.

(1) 情報を取捨選択する
(2) 情報を適切なパラグラフへ分類する
(3) パラグラフ間で情報を正しく対応させる
(4) 各パラグラフの展開順に気を付ける
(p.67)

本書の後半ではいくつか演習問題がある.そこでは箇条書きで与えられた複数の情報をもとにパラグラフを構築し,適切な順番で書き下す.ここでいう(1)の前処理に当たるのだろう.

自分が論文等の原稿を書く際にはざっくりとしたアウトラインを考えて,それを満たすように原稿を埋めていた.本書を参考にして,必要な情報を全て先出しにした上でパラグラフ構成を考えてみようと思った.

本書の法則4では "情報の順序は、「既知→未知」が鉄則 (p.90)" と紹介されている.ここでは,以下の3つの型が紹介されている.

[1] 統一型
Aは、___ B ___。
Aは、___ C ___。
Aは、___ D ___。
Aは、___ E ___。

[2] 引継型
Aは、___ B ___。
Bは、___ C ___。
Cは、___ D ___。
Dは、___ E ___。

[3] 混在型 (統一型+引継型)
Aは、___ B ___。
Aは、___ C ___。
Cは、___ D ___。
Cは、___ E ___。
(p.91)

ここでは受動態か能動態かの違いよりも,既知か未知かの違いの方が重要である,と説明されている.確かに[1]の例では「AはBである.CはBする.」に比べて,「AはBである.BはCされる」という型の方が読み手としては文章を追いやすい場合が多いだろう.

こちらは特に英文ライティングをする際に心がけたい.

というわけで本書から得られたヒントは上記2つと以下の2つ.演習問題をやっていないけれど,全てやればそこそこ力がつくような内容になっている.1時間でざっと読んだだけでなんか得たものがある気がするので,元は取った気になっている.

その他のメモ

  • メンタルモデル (p.32-)
    • 読み手の予測に合わせて文章を構成する
  • パラレリズム (p.101-)
    • 並列するときは表現形式を揃える