「大発見」の思考法

「大発見」の思考法 (文春新書)

「大発見」の思考法 (文春新書)

(2013-01-15読了)

素粒子理論でノーベル賞受賞した益川氏とiPS細胞
本書が発行された際にはノーベル賞受賞は決定していなかったため,奇しくもノーベル賞受賞者同士の対談.

個性豊かな2人の対談は読み物として十分面白い.印象的だったのは山中氏が大変苦労をしたという話.こういう話を聞くと,大成功したと外から思われる人間にも辛い時期があったのだな,と月並みではあるが感じる.

以下は「挫折を知らぬ人生」の節における益川氏の言葉

益川 基本的にはないですね。なぜかというと、僕は考えにとりかかる前に「これはできるかどうか」を、ちゃんと検討しておくほうですから。やみくもに取りかかってダメだった、なんてことは、僕には起こらない。
 難しい問題に関しては、僕は分析的な方法を取ります。今までどれぐらいのアプローチがされていて、なぜうまくいかなかったのか、何が足らないのかを、その時点で考えられる限りの可能性を押さえて徹底的に分析する。
(p.152)