PRML読書会10回: 第8章グラフィカルモデル (前半)

PRML読書会第10回に参加してきました.今回は8章グラフィカルモデルの前半を勉強しました.
自分が担当した資料 (8.2節 条件付き独立性) を公開します.


条件付き独立性では,グラフィカルモデルにおいて,特に有向分離基準と呼ばれる経路遮断の原理から,条件付き独立性について解説しています.今回は内容が平易だったので,きちんと基本的なところから説明するように心がけました.前回,前々回の猛省を少しは活かせたと思っています.
その結果,30分で終わるよと宣言して,1.5時間も喋ってしまいました.



ベイジアンネットワークの話題では必ずといっていいほど出てくる? "explain away" は本書では「弁明」現象と翻訳されていました.あまりしっくりこなかったのでアンケートを取ることにしました.僕としては「言い逃れ」というのが好みだったのですが,自分の一票しか入らず,第一位はid:nokunoさん提案の「弁護現象」,次点はid:smlyさん提案の「説明を加えて明らかにする現象」でした.

やはり沢山の人が集まると面白いアイディアが出てよいですね.


これくらいの理解度があれば,ある程度自信を持って発表できる感覚がわかったので,次回担当部分もきちんと理解して臨みたいと思います.過去の発表は参加者の突っ込みにおびえながら発表していました.


今回の発表資料作成には,本文の理解を含めて大体20時間くらい時間がかかりました.本番が土曜日だったということもあり,平日2晩程度半徹することになりました.やはり休日にがっつりした時間を取る必要がありそうです.


SlideShareにはフォント化け防止のためにPDFでuploadしているので,パワーポイントで欲しい方はこちらからダウンロードしてください.
(PDF化する際に一部文字化けしているようです.後日こっそり差し替えておきます)

気になった点

マルコフブランケットの説明をしている部分で気になった箇所があった.

(翻訳下巻p.95 下から4L目あたり)
条件付き分布p(x_i|pa_i)はノードx_iの親に依存し,条件付き分布p(x_k|pa_k)はx_iの子とその共同親 (co-parent) に依存する

pa_kは,x_kの親集合を表しており,ここではx_i∈pa_kという文脈なので,「x_iの子とその共同親 (co-parent) に依存する」の部分は「x_iとその共同親」という記述が正しいのではないだろうか,と思った.
(原書p.382でも "children" と記述してあるので誤訳ではなさそう.)


PRMLというキーワードを含めたブログ記事を書くとしましまさんが現れる,という都市伝説を耳にしたので,敢えて直接メールせずにブログでつぶやいてみる.わくわく.