小説・秒速5センチメートル

小説・秒速5センチメートル (ダ・ヴィンチブックス)

小説・秒速5センチメートル (ダ・ヴィンチブックス)

(2008-10-15読了)

深海誠自身による小説.
映画では明らかにされなかった,「渡せなかった手紙」についても述べられている.
映画はわからなくても待ってくれないが(巻き戻せるけれど),小説は何度も読み返せるので,わからなかった部分が理解できた.

二部で打っていた宛先のないメールについて,高樹自身が意外にも自覚していたことが映画に対する自分の解釈と異なった.また,花苗に対する自分の対応など,映画では言及されなかった貴樹の自身に対する内省が描かれている.

唯一気に食わないのは,影を背負っている主人公のくせに女性にモテるということだろうか.