半落ち
- 作者: 横山秀夫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/09/15
- メディア: 文庫
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(2008-08-16読了)
映画化されていたはずだけれどストーリーを知らないし,読んだこともなかった.ばあちゃん家の近くのコンビニで見かけて衝動買い,オリンピックを見ながら読んだ.
アルツハイマーの妻を嘱託殺人(被害者に頼まれて殺すこと)した警部が語らない犯行後の空白の2日間に何があったのか.「半落ち」の警部は何を思うのか.
ちなみに取り調べで全てを供述することを「完落ち」.まだ不十分な余地があることを「半落ち」というらしい(少なくとも本書の中では).
犯行は嘱託殺人ということで高瀬舟を思い出した.
各章の主役の視点で物語を見る,というスタイルは新鮮だった.うまく描かれていると思う.
警察と検察の関係や刑務所との法律的な関係等,要所要所できちんとした「決まりごと」が出てくるので,そこらへんはリアルに描かれているなぁ,と思った.
オチが最後の最後まで隠されているため,どんなネタだったんだろうと楽しみにしていた反面,ありきたりな終わり方で少しがっかり.