リアル鬼ごっこ

リアル鬼ごっこ (幻冬舎文庫)

（2008-05-05読了）

ずいぶん前に聞いたことのあるインパクトのあるタイトルの小説．
本屋のベストセラーの棚にまた現れていたので読んでみた．

苗字が同じということで，全国の佐藤姓をまっさつせよ，という国王の無茶な命令により開催される鬼ごっこ．
内容はネタバレになるので語らないとして，高校生の作品だと思えば面白い．宗田理の作品に似た印象を受けた．
Wikipediaの宗田理の項を見て驚いたのが，宗田理の年齢と，彼の作品がライトノベルと呼ぶ人もいる，ということ．へぇ

もう少しリアルな描写であったり，伏線がほしかった．読後に残るものが少ない，という点でライトノベルでしょう．
たとえば捕まえられた佐藤がふたり別の佐藤を捕まえれば解放される，ただし首にはバトルロワイヤルのような爆発する首輪つけられていますよ的な展開にして，実の親が\\
子供たちを捕まえようとするくらいのドロドロした描写があるとよかった．

あまりに綺麗すぎる，と感じてしまうのは自分がおかしいのだろうか．
山田悠介の最近の作品を読んでいないのでなんともいえないが，この作品に関しては特に良いとも悪いとも思わなかった．
バトルロワイヤルの方が面白かった．