数学ガール
- 作者: 結城浩
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2007/06/27
- メディア: 単行本
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(2008-02-15読了)
ようやく読了.感動した.
自分が高校生の頃は,数学になんの面白味もなくて,唯一将来役に立つと思っていた英語も学校の英語には興味を持てず,本当に無味乾燥な毎日を過ごしてたっけ.
これを読んで,自分の子供には青春を謳歌してもらいたいなぁと思ったりした.メインは数学なのだが,ツンデレ美少女ミルカさん,妹+癒し系のテトラちゃんと作者は別の意味で現代の需要をわかってらっしゃるような気がした.
初めて読んだ「C言語プログラミングのエッセンス」で度肝を抜かれて以降,結城浩氏の大ファンで,近年はウェブページを中心に動向をチェックしていた.ここ数年は特に著作活動に力を入れていて,満を持して登場といった本作.結城浩氏の力をあなどっていました.
工学部で純粋数学に触れる機会もなく,数式と戯れることもせぬまま卒業を迎える自分テラカワイソスな気分になりました.ここ一週間いつになく数式を眺めているおかげで数式アレルギーが大分少なくなりました.
本書の感想を少しだけ.まずいきなり等比数列の和の証明のシンプルさに驚く.やべ,もしかして面白いんじゃね?と思っていたら,複素平面の話になって倍角公式の意味を理解する.母関数の話になるとよくわからなくなった.
相加相乗平均の式の導出や,テイラー展開の導出に感動し,下降階乗冪(かこうかいじょうべき)を使ったnCkの表現は圧巻.連続的な世界と離散的な世界を対比させるくだりとかに涙する.
とりあえず高校生のうちに読んでいたら,間違いなく別の道を進んでいたであろう一冊.中高生からの反響も大きいとのことだが,この一冊が科学技術大国ニッポンを誕生させないかなぁと思ったりもする.