上機嫌の作法

上機嫌の作法 (角川oneテーマ21)

上機嫌の作法 (角川oneテーマ21)

(2007-04-05読了)
自分の機嫌は訓練でコントロールできるよ,そして上機嫌でいる方がパフォーマンスもあがるし
良いことばかりですよ.ということが書いてある本.
普段から気をつけていることが書かれているので,新しい発見はそこまでなかった.


本書で言う上機嫌に行動していても,まわりの人を不機嫌にさせてしまうおそれはないのだろうか?
対人恐怖症が日本人特有のものであるように(不思議と欧米人には全くといっていいほど症状が出る人がいないそう)
自分がどんなに理想的に振舞っても,環境という限界があるのではないか.

本書では,環境について言及せず,あくまで自己改革という視点で話を進めているため,
この点が気になってしまった.


自己卑下は自分のプライドを傷つけないために行う行動.自分を笑い飛ばすだけの器量がないから
というくだりには,はっとさせられた.


ふたつの判断軸を用意して,四象限で例えるスタイルや,相変わらず技化という言葉を多用しており
齋藤孝らしさが出ている.
これを一冊の本,それも700余円もする新書にする価値があるのかという疑問が沸いた.
300円程度,もしくは雑誌のコラムで十分な気がする.


齋藤孝の著書を何冊か読んだことがあれば,敢えて読む必要はない.
どうしても気になるのであれば立ち読みすればよいと思った.


キーワード:技化, 不機嫌