SIGIR2011読み会に参加して3.Learning to Rankを発表してきました

SIGIR2011読み会に行ってきました.関東会場の筑波大学に行って発表してきました.家からドアツードアで3時間...まさかこんなにかかるとは思わなかったのですが,道中ゆっくり論文も読めて旅行みたいで楽しかったです.(帰りは疲れのせいかぐったり...)

幹事のみなさま,会場を提供してくださった皆様,発表者,参加者のみなさま,ありがとうございました.


発表プログラムはこんな感じ.なお,全資料はSIGIR2011読み会のページにアップロードされている.

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■プログラム■

■13:00 - 14:30 京都会場発表(6件,90分)
・1 Users I 梅本(京大
・9 Collaborative filtering I 奥(立命館大
・10 Users II 山本(京大)
・12 Communities 佃(京大)
・20 Multimedia IR 大島(京大)
・23 Query suggestions 加藤(京大)

■14:30 - 14:50 20分休憩

■14:50 - 15:20 関東会場発表(2件,30分)
・3 Learning to Rank 数原(NTT)
・22 Vertical & Entity Search 河合(NEC

■15:20 - 15:30 10分休憩

■15:30 - 16:30 姫路会場発表(4件,60分)
・4 Personalization 松尾(兵県大)
・6 Social Media 北山(兵県大)
・14 Retrieval models II 江口(神戸大)
・25 Clustering 宮西(神戸大)
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自分は 3. Learning to rankを担当.資料をslideshareでも公開.

資料に書いていないこととしては,

  • いわゆるrelevancyだけを上げる問題を解くのは一段落した感じ (4本中1本)
  • 最近はefficiencyやfreshnessを同時に解く手法がちらほら出ている (2本)
  • 相変わらずdomain adaptationネタは出てくる (1本)

というようなことをイントロでべらべらしゃべった.

発表は質疑応答なし15分一本勝負なので,ちゃんと伝わったのかどうか自信がない.というかlearning to rankて何よ? という方もいるかと思ったので,あわてて30秒でlearning to rankを説明する資料を追加.それでも,ぽかーんという発表だったに違いない.(実はshort versionを作る前にlong version資料を作ったのだけれど,もう少し補足してから公開予定.口頭補足なしのこの資料だと謎だと思うので...)

他の発表者も専門外の方に伝わる工夫をされていて大変参考になった.特に加藤さんは最初にクエリ推薦のイントロと紹介する論文の背景を簡潔に伝えてくれたので,そのまますんなり聞くことができた.また,河合さんは,面白いと思った論文に★をつけている.その他にも短時間でポイントを伝えるためにたくさん工夫をされていて勉強になった.

感想

SIGIR全セッション論文を読んだことがないので,全体の発表を聞いて感じた感想.

  • とりあえず機械学習で解く,という傾向が強まった感がある.
    • 定量的な評価,ベースラインに比べての良さを論じやすいから?
    • NLPに比べて凝った手法が少ない.(ロジスティック回帰が多いなぁ...)
  • いろんな問題に Learning to rank を適用している
    • 特にLambdaMART大人気
  • 評価にMechanical Turksを用いる論文が少しずつ増えている気がする

いわゆるIR系の会議は,ユーザの検索行動をモデル化したり,実験から得られた結果を分析して知見を述べる系の論文が主流かなぁと勝手に思っていのだけれど,最近は特に機械学習を用いる論文が増えている気がする.

さて,今回はバタバタしていたので発表が難しいかな,と思っていたのだけれど,一週間前になってもLearning to rankセッションが空いていたので (当たり前?) 思い切って立候補してみた次第.結局2晩くらいしか準備時間が取れなかったけれど,集中すると意外とよく読めるものだと感じた.今年の抱負にもブログで論文紹介とあるけれど,全然できていない.締切効果が大切なのですね..

1本に時間をかけて読むxx読み会もとても勉強になりますが,こうやってざっと眺める勉強会も違うご利益があると思う.次回はもっと参加者を増やして,ぜひ全セッションを網羅したいですね!